帝王切開について

 

帝王切開術は
  ・妊娠中や分娩中に胎児の具合が悪くなった時、
  ・お母さんの骨盤の大きさに比べて赤ちゃんの頭が大きすぎる場合、
  胎児の姿勢が骨盤位や横位である場合、
  ・妊娠高血圧症候群やさまざまな合併症、
  ・さらに母体疲労など母体の体調が思わしくない場合など、
 ふつうのお産では母児を無事に救うことが難しいと判断されたときに選択します。
 ・前回帝王切開で出産された場合は、次回の分娩で子宮破裂の危険が生じますので、次回は陣痛が始まる前に帝王切開で赤ちゃんを娩出することになります。

 

 現在帝王切開は手術法や麻酔法の進歩により、安全に行われるようになりましたが、100%安全な方法ではありません。経腟分娩に比べて、術中の出血や術後の血栓症・感染症・内臓損傷(膀胱、尿管、腸など)の可能性があります。このような合併症の頻度は高くはありませんが、重症の場合は危険です。日本での妊産婦死亡率は極めて低率ですが、帝王切開が関与している率は高くなっています。

 

このような理由から、帝王切開を決して安易に考えてはいけません。わたなべ医院では、母体と胎児の状態をあらゆる面から検討した上で、帝王切開が必要と判断した時に、細心の注意を払って施行しています。
帝王切開が比較的安全な分娩様式であることは、このような努力の上に成り立っていることを十分に理解してください。

 

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